皆さんはトリッパという食材を聞いたことはありますか。
最近はイタリアンなんかに外食へ行くと、メニューにオンリストされているところが多くなってきました。
ちなみにトリッパとはイタリア語で牛の第2胃袋のことを指しています。
日本ですとハチノスなんて言われています。
トリッパを美味しく煮込むことによっていいタパスを作ることができますし、実際はその食感と味にリピートしたくなる方もいると思います。
イメージでいうと日本のもつ煮込みが1番近いかと思いますが、プリプリの食感は病みつきになること間違えなしです。
そんなトリッパを是非自宅で楽しみたいと思いませんか。
お酒のおつまみに、ワインと一緒に合わせて食べたいあなたに、今回はイタリアの美味しい煮込みのレシピをご紹介しましょう。
少々お時間はかかりますが、手間をかけたぶんだけ美味しくなります。
是非ご参考までに。
目次
トリッパのトマト煮込み
○材料
トリッパ 500g、茹で湯、水 1リットル、酢 大さじ1、玉ねぎ 1個、セロリ 1本、にんにく 2片、鷹の爪 1本、オリーブオイル 大さじ1.5、トマト水煮缶400g、トマト缶(調理済) 1缶、塩 適量、胡椒 適量、パルミジャーノチーズ 適量、タイム(生) 2枝、白ワイン 100cc、赤ワイン 50cc
○作り方
1.先ずはトマトの水煮缶と調理済みトマトソース缶を使うことで簡単に本格的な味を再現します。
2.トリッパは水洗いしてから鍋に入れ、茹で湯の分量入れ水から茹でる。沸騰後10分煮て茹でこぼし、トリッパは水洗いしてください。
3.これを4〜5回繰り返して、トリッパの臭みを抜きます。なるべくトリッパが浮いてこないようにしておさえて茹でるのがポイントです。
4.用意した野菜は全てみじん切りにし、鷹の爪と共にオリーブオイルで色が変わるまで炒めます。
5.茹で上がったトリッパは水洗いして水気を拭き、短冊切りにします。
6.野菜と共に軽く炒めたら、白ワインを入れ、アルコールが飛んだらトマトの水煮缶、セロリの葉、タイムを入れて半量になるまで煮込んでいきます。
7.トマトの水煮缶が煮詰まって半量位になった所へトマトソース缶を入れ、さらに半量になるまで煮込んでいきます。
8.最後に塩、胡椒で味を整えてから盛り付けです。
9.お好みでパルミジャーノとEXバージンオリーブオイルをかけてもいいでしょう。
簡単で本格的なトリッパのトマト煮の完成です。
大事なことはトリッパ自体の下処理です。
しっかりとした手順を踏めば美味しいトリッパの煮込みができます。
またワインを材料として使うところもポイントなんです。
お店の味がそのまま自宅でお楽しみいただけると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あくまでも基本的な作り方ですが、これさえおさえておけば応用もしていただくことが可能です。
少し辛めに仕上げたり、ビーンズを加えてみたりもできます。
また、別のお肉類を加えてもう少しボリュームをだしてみるのも1つの方法です。
お料理が得意な人は味のベースを変えてみてもいいかもしれませんね。
また、合わせるワインは、自身のお好きなワインで結構です。
もしオススメさせていただくとすれば、赤ワインの方がいいでしょう。
トマトの酸味とワインの酸味の相性はとってもいいものです。
お時間に余裕があるときに是非お試しください。
馬肉
ヨーロッパでは馬肉食をタブー視する傾向がありましたが、戦争による飢餓や、外国文化の流入、市民の健康志向から現在では多くの国で食べられています。日本でも古墳時代から馬が利用されており、様々な国の中でもある程度馬食文化が発展している方です。しかし、それほど一般的ではないのは食肉用に馬を肥育するのには飼料費がかなりの高額になるので、肉の値段がかなり張ってしまうためです。日本では馬刺しが主で、稀に煮物や味噌漬けなどの料理に利用されていることがあります。
ブラチョーレ
ブラチョーレとは薄切りの肉などで具材を巻き込んだ料理方法であるインヴォルティーニのことて、イタリア南部ではこういった呼び方をします。馬肉はプーリア州ではかなりポピュラーな食材で、カルパッチョやビステッカ、サルシッチャ、煮込みなど様々な料理に調理されます。他にも子牛が使われる場合もありますが、噛めば噛むほどに味が出てくる馬肉を長時間煮込んで程よく柔らかくすることによって素晴らしい味わいを生み出します。
調理
馬モモ肉は薄切りにし、肉叩きで軽く叩きながら伸ばしていきます。黒胡椒を多めにふり、塩漬けケーパー、ニンニクとパセリのみじん切り、5mmくらいにカットしたペコリーノをのせていき、馬肉を巻いたらタコ糸で縛って塩をふります。鍋にエクストラバージンオリーブオイルを加熱し、タマネギのスライスと共にブラチョーレをソテーして焼き色を付けます。そして裏ごししたホールトマトと赤ワインを加え、軽く塩を足したら2時間煮込んで完成です。
今回使うワイン
今回は肉巻きのワイン煮込みで、長期間煮込むので香りやアルコール度数はあまり気にする必要はありません。加熱により酸化したタンニンが、さっぱりとした味わいの馬肉とからみ、ペコリーノの旨味と調和するのでタンニンがしっかりしており甘酸味のバランスが良いワインが適しています。といってもマルベックからサンジョベーゼの間くらいにタンニンがあれば充分なのでカベルネソーヴィニヨンやシラーなどでも構いません。あえてあげるのなら料理と同地域プーリア州のウーヴァ・ディ・トロイアが最適でしょう。トロイアの名前の通りギリシャからイタリアに持ち込まれた品種で、1600年頃にやってきました。現地ではネロ・ディ・トロイアと呼ばれ、20年前は絶滅寸前だったにも関わらず徐々に栽培地域がふえているそうです。安定したアルコール度数と酸があり、タンニンはかなり多いと言われています。カンパーニャ州ベネヴェント県やサン・バルトロメオ・イン・ガルドのフォルトーレ川流域で栽培されているソッマレッロはウーヴァ・ディ・トロイアの同系遺子型でウーヴァ・ディ・トロイア自身もいくつかのクローンにわけられます。ルヴェーゼと呼ばれるものはミディアムサイズの房を持ち、円錐形、岐肩をもつときもあります。密着粒で果実は中サイズ、紫色の厚く固い果皮がありますが、ブルームも多いです。カノジーナと呼ばれるものは、疎着粒で、果実も小さく凝縮感が、あります。香りはイチゴやチェリー、ブラックベリー、クランベリーなどギリシャ由来ですが、イタリアワインによく見られる香りを持ちます。