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イタリア風ワイン煮込み!鹿肉のローストとカルボナード

目次

ワイン煮込み

イタリアでは牛肉や豚肉、そして鹿肉もワイン煮込みにする料理方法が多く、特に北イタリアで有名です。他の肉と同じく鹿肉も部位により味が異なるのでローストとカルボナータ(赤ワイン煮込み)を合わせることにより、一皿で2回美味しい料理になります。ドイツやハンガリーなどでは最高級食材である鹿肉ですが、日本人には馴染みがありません、話を聞くと多くの日本人は鹿肉について生臭くて硬いというイメージがあるようです。ですが実際は他の獣肉に比べると獣臭は少なく、馬刺し同様に刺身で食べられるほどです。しかし住肉胞虫による食中毒が報告されているので、生食は極力避けたほうが良いでしょう。血抜きが不十分だと一般的に食用とされている牛肉や豚肉や鶏肉でも臭みが残るので鹿肉を利用するときには血抜きがしっかり行われたものを利用してください。肉の硬さについてですが、いつも走り回っていて筋肉質なイメージがあるためについたイメージ先行の情報でしかなく、実際は柔らかくて美味しい肉です。

カルボナータ

牛肉ではスジ肉を煮込み料理に利用しますが、鹿肉でも同様です。まず鹿のスジ肉をやや小さめの一口大にカットして細かく切ったタマネギ、ニンジン、そしてセージとローリエをまぶし袋かタッパーに入れたら、肉が浸る程度に赤ワインを加え一晩つけこみマリネします。その後鹿肉をマリネ液から出し、塩コショウで下味をつけ強力粉をまぶします。強力粉をまぶしたときに、肉に粉を揉み込むようにすると肉が縮みにくくなるので必ず行って下さい。完了したらオリーブオイルを敷いたフライパンでソテーします、その時点でマリネ液は血液を含んでいるので、赤ワインを加え沸騰させ軽くアクをとります。そこへソテーした鹿肉を加え2時間半ほど丁寧にアクをとりながら煮込みます。

ロースト

鹿の背ロースに塩コショウで下味をつけローリエ、ローズマリーで香りをつけ200〜250度で焼いて行きます、手間をかける場合は焼く前に一晩タマネギ、ニンジン、ローリエ、ローズマリー、タイムを加えたオイルでマリネします。焼くときは全面焼けるように回転させながら行なって下さい。目安は、中がロゼの状態で上手に焼けると肉の焼き面が汗をかいたように血がにじんで来ます、その状態になったら温かい所にしばらくおいて肉を休ませて下さい。背ロースが手に入らない場合はもも肉を使っても同じような仕上がりになります。

盛り付ける

ローストとカルボナードがあるので、円状にローストを並べてカレールーの様にカルボナードをかけていくとオシャレです。円の中心はマッシュポテトやポレンタ、なければ葉野菜などですき間を埋め立体感を出すことで見た目が美しく仕上がります。ローストはポークやビーフと同様に出来るだけ薄くスライスすると美味しくなると言われています。マッシュポテトの作り方はジャガイモをゆで、皮を向いたらマッシャーで潰し、塩で少し味をつけ生クリームでゆるさを調節します。生クリームはホイップクリームではなく液状のものを用いて下さい。ポレンタの作り方はまずフライパンに牛のブロードを溶かし、ポレンタの粉を加え煮込みます。そこにフォンティーナチーズを混ぜ合わせ、塩コショウで味を整えて完成です。

利用するワイン

今回利用するワインは、酸味が少なくタンニンが多いものを利用してください、酸味がありすぎると軽い味になり過ぎることと、タンニンが血液のタンパク質を収斂作用により凝固させ生臭さ、獣臭さを取り除いてくれます。イタリアの料理の中でもバローロに最も合う料理なのでバローロで作りバローロを合わせるのも乙なものかもしれません。

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