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本格簡単!ワインを使った伝統料理コッコーヴァン

目次

コッコーヴァンとは

みなさんは鶏肉というと柔らかくて脂がのっていてジューシーなイメージがあると思います、しかしそれは日本やアメリカなどの先進国では1日100グラムもの成長を見せ、生まれてから40〜50日で出荷サイズに達する安価なブロイラー種の鶏肉が多く出回っているからで、本来の鶏肉はもっと歯ごたえがあり、運動する分脂が少ないのが特徴です。その中でも1年半を過ぎ完全な成鳥に達した雄鶏の肉や産卵を終えた老鶏は筋肉質で肉質が硬く、日本でいう軍鶏鍋のように長時間煮込む料理が一般的です。このコッコーヴァンも肉質の硬い雄鶏や老鶏の肉を食べやすくするための料理で、長時間煮込むのが特徴です。コッコーヴァンの名前の由来はコック=鶏、ヴァン=ワインになるので、日本語にすると鶏肉のワイン煮込みということになります。

漬け込み

まずは肉質の硬い雄鶏や老鶏の肉を用意します。それを玉ねぎ、人参、セロリ、ニンニクなどの野菜と共に2晩ほどワインに漬け込みます、野菜は細ければかいほど旨味が出やすくなりますが、あとで濾しやすくするため繊維を断ち切る方向にスライスしたものでも構いません。繊維を断ち切る方向というのは人参であれば輪切り、玉ねぎであれば横に寝かした状態からの輪切りになります、繊維を断ち切る方向にスライスすることにより野菜の成分が流出しやすくなるため細かく刻む必要がなくなります。鶏肉は肉質の硬いものであれば軍鶏や比内鶏などの和鶏でも代用可能ですが、通常の鶏肉だと煮崩れを起こすので漬け込みをはぶき、煮込み時間も減らすと良いと思います。

煮込み

次に煮込む準備をします、漬け込みが終わった鶏肉をワインから取り出し、塩コショウをして下味をつけ小麦粉をまぶします。それをソテーするのですが、その前にニンニクとベーコンを炒めてカルボナーラと同じ要領で油にベーコンの香りをつけておきます。ニンニクとベーコンの香りが移った油で鶏肉をソテーし、焼き色がついたら漬け込み液を濾して野菜を取り除いたワインを鍋に加え、塩コショウで味を整え鶏肉と共に煮込みます。煮込むときに鶏がらから取った出しを加えるのが伝統的な製法ですが、旨味成分の種類を増やし味わいの層を分厚くするのが目的なので、コンソメやカツオ出しなど鶏肉と無関係のものでも代用可能です。煮込み時間は4〜5時間です。

ワインの種類

ブルゴーニュの伝統料理なのでピノノワール種を用いたブルゴーニュワインを利用するのが本来の製法ですが、いまやフランス全土に広まっており、様々なワインが利用されています。その中でも有名なものにカオールのマルベックがあります、カオールの黒ワインと呼ばれるほど色素が濃く、また肉料理に合う深いコクを持ち合わせているため、このワインを使用したコッコーヴァンは味も良く見た目も美しく仕上がります。中には白ワインを用いてまた違った味つけをする場合もありますが、通常は赤ワインを用いた料理です。

牛肉のワイン煮込み

今回は鶏肉のワイン煮込みであるコッコーヴァンの紹介を致しましたが、牛肉の硬い部分も同じようにして柔らかく食べやすくする事ができます。豚肉であれば酸味が強いタイプの赤ワインが適していますが、桑の実を利用して作ったマルベリーワインを使用するとスモーキーフレーバーが加わり味わいに深みが出ます。

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