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フランス ボルドー地方のラベル表示とは?スパークリングワインの正しい開け方とは?

世界有数のワイン産地ボルドーでは、卓越した赤ワインと甘口白ワインと、近年評価を上げている辛口白ワインが生産されており、肩が張った形のボトルに瓶詰めされています。特にボルドー地方の赤ワインはクラレットClaretとも呼ばれ親しまれています。

この地域のワインは、ラベルに書かれている法律に則した地名表記がわかれば内容物が想像できますので、ここではボルドー地方の地名表示についてご紹介します。

目次

原産地呼称

ボルドーワインは、ワイン法の規定によりラベルにその地名の記載が許された場合、地名と原産地呼称表示を表す下記のような方法で記載されます。(カッコ内は省略記載の場合)

例:Appellation Bordeaux Contrôlée(Bordeaux AC)

=ボルドー地方 原産地呼称ワイン

地方名称ワイン

ボルドー地方の大きな範囲での名称ワイン。

•ボルドーAC Bordeaux AC

•ボルドー・シュペリュールAC Bordeaux Superieur AC

一番ベーシックなボルドー産ワイン。長年その品質が問題になっていましたが近年は改善され、多くの手ごろなワインがこの名称で生産されています。多くがややタンニンが強めのやや渋めの赤ワインです。またこの名称で売られているロゼワイン、すっきりとした白ワインも出回っています。

ボルドー・シュペリュールACの方が、ややアルコール度が高めとなります。

地区名称ワイン

ボルドー地方に散らばる地区名称を持ったワイン。主要ACは以下の通り。

•メドックAC Medoc AC

•オー・メドックAC Haut-Medoc AC

カベルネ・ソーヴィニヨン種主体に作られたワイン。世界最高の評価を受ける赤ワインの多くがこの地区で生産されています。

•ぺサック・レオニャンAC Pessac-Leognan AC

オーメドックより軽めでフルーティーなスタイルの赤ワイン。トップクラスのものはとても繊細。

•グラーブAC Grave AC

ぺサックレオニャンに似たスタイルですが、凝縮度はやや低く、またブレンドにメルローが使われる割合が高い。

•サンテミリオンAC Saint-Emillion AC

メルロー種主体で、タンニンがそう強くないものから強いものまで。メドックのものより口当たりがソフト。

•サンテミリオン・グラン・クリュAC Saint-Emillion Grand Cru AC

サンテミリオンACより手間をかけて作られており、通常高価なフランス産新オーク樽で熟成。

•ポムロールAC Pomerol AC

小規模な産地なので、希少価値も加わり高価。スパイシーでブラックベリーの風味があり芳醇なワインが多い。著名なペトリュスPetrus、ル・パンLe Pinなどのワインが有名。

•ソーテルヌAC Sauternes AC

世界三大甘口ワイン、ソーテルヌの産地。非常に香りが高くとろけるほど甘い中に十分な酸味があり、とてもバランスの良い優れたワインを作っています。

その他にも、近年よく出回っているお手頃なACとして、ブライユBlaye AC, カステリヨンCastillonAC, カディアックCadillac ACなどなど多くのACが存在します

コミューン名称AC

オー・メドックにある小さなコミューン(村の集合体)では、世界に名だたる最高級ワインが生産されています。その一部を紹介します。

•サンテステフAC Saint-Estephe AC, ポイヤックAC Pauillac AC, サンジュリアンAC Saint Julien AC, マルゴーAC Margaux AC

これらの村々最大収穫量は非常に少なく、それぞれ独自のスタイルのワインを作っています。

ボルドー原産地呼称名称のついたワインを選ぶには

様々な品質のワインを含む一般的なワインを産出しているボルドー広域のACと、世界最高峰の赤ワインをも生み出す村々を含むコミューンAC等の呼称を見てきました。とても複雑で慣れないフランス語の地名はわかりにくいものですが、ボルドーはこの法則がわかれば、ほぼおよそのワインの品質がラベルを通して予測することが可能です。この「地方名→地区名→コミューン名」の順で品質が上がっていくのだということを理解し、代表的な産地を頭に入れてみることから始めていくといいでしょう。多くのボルドーACが、長い間、品質がその呼称にそぐわなかったり、またニューワールドワインの台頭でますます人気が下落した時期が続きましたが、2010年代中旬に入り、かなり品質に重点が置かれたワインが増えているそうです。

 

「スパークリングワイン」

家でスパークリングワインを飲むときに
最後にポンッ!と派手な音をさせていませんか?

確かに、お祝いのような場では盛り上がるのですが
実は、音を立てずに開けるのが正式の開け方です。

でも、これが結構難しくて
気を付けていても、ついポンッ!となってしまうんですよね。

今日は、スパークリングワインの正しい開け方を学んでいきましょう。

ワイヤーを外す

大半のスパークリングワインは、スティルワインと同じく天然コルクを使用していますが、
スパークリングワインのコルクは、ご存じのとおり
抜栓のためのオープナーは必要ありません。

ただし、スマートに栓を抜くには若干のコツがあるのです。

まずは、瓶の口を覆っているホイルを剥がします。
そうすると、キノコ型をしたスパークリングワイン用のコルクの頭が現れます。
(抜栓する前、もともとの栓の形は円柱形です)

コルクはガス圧で外れてしまわないよう、ワイヤーで瓶の口にしっかり固定されているので
まずはワイヤーをねじって、緩めます。

ワイヤーを緩める際は、必ず親指をコルク上部に置いて、
コルクが飛び出さないように力を十分かけてください。
ガス圧が強いものは、ワイヤーを外しただけで
栓が飛び出してしまうことがあります。

緩めたワイヤーは外してもよいですが、外さなくても大丈夫です。
外す場合は、親指がコルク上部から離れてしまわないよう注意してください。

そして、コルク上部に食い込んでいる4本のワイヤーを
力をかけて1本ずつ外していき、ワイヤーのリング状になった部分に親指をくぐらせます。

じわじわと、慎重に

次に、いよいよ栓を抜きます。

片手の親指で栓の上をしっかり押さえたまま
同じ手の残りの指で、瓶の口を握ります。
瓶の口をナフキンで覆って、その上から握るのでも構いません。

次に瓶を斜めにして、空いている方の手で瓶の底を握りましょう。
この状態で、コルクは動かさずに瓶を少し回すと
ガス圧でコルクがじわじわと上がってきます。

時々、瓶をひねっただけではコルクが上がってこないことがありますが
その時はコルクも左右に回しましょう。

コルクが飛び出しても人や物に当たらないよう
斜めにした瓶の口は安全な方向に向けます。

最後のひとひねりが、キモ

あと少しでコルクが瓶の口から外れるところまで上がってきたら
コルクを握っているほうの手を少しひねります。

薬指に瓶口の太くなった部分が感じられるくらいで、
ポンッと抜けないようにコルクを押さえることに注意してください。

そうすると、瓶の口とコルクの間にわずかな隙間ができ
プシューっという音がして瓶内部のガスが抜けます。

この最後のひねりを加えず、コルクがガス圧で上がるのに任せてしまうと
栓が瓶の口から離れる瞬間に、ポンッといういつもの音がしてしまいます。

まとめ

でも、そもそも「ポンッ!」はなぜだめなのでしょうか。
ポンッ!という音がしたほうが、華やかな気分になり
これから楽しむワインや食事を盛り上げる、スタートにもなりますよね。

音をさせずにゆっくり抜くのが、なぜ正式とされているかというと
ワインのおいしさを一番に考えるためなんです。

ポンッ!と音をさせて勢いよく栓を抜いてしまうと、
せっかく長く熟成させて細やかな触感になった泡を荒々しくしてしまうのです。

もちろん好みなので、そこまでワインのおいしさにこだわらなければ
音をさせるのも自由です。

でもたまには、正式な抜き方もためしてみてくださいね。
意外と難しいですよ!

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