ワインソムリエ.net

ワインの種類ソムリエ試験検定や資格スクール通信教育通信講座の評判口コミ人気比較ランキングなど

二日酔いしない?体にいい?自然派ワインの気になる噂の真相は?

「自然派ワインは飲んだ翌日二日酔いにならない」、「ワインを飲むといつも頭痛がするのだけど、自然派ワインだと平気だった」「自然派ワインはお酒が残らず、体が楽だった」などと聞いたことはありますか?
自然派ワインの愛好家の間ではよく言われることなのですが、ワイン醸造中、また瓶詰めの際添加される亜硫酸塩の量が少ないからではないか?という見方がありました。
ただ、体感としてそうだったとしても、科学的には証明されていなかったため、関係ある、ない、と双方の意見がありました。

ところが最近、この問題に一つの論拠が示されていることを知ったのでご紹介します。

最も権威あるワインの資格である、マスター オブ ワインであり、自然派ワイン愛好家でもあるイザベル・レジュロンMW著の『自然派ワイン入門』(原題はNATURAL WINE )。日本語版は2017年6月30日エクスナレッジから発行されています。
こちらの本に自然派ワインは二日酔いしない、体に良いワインと言えるような、興味深い研究が紹介されていました。

自然派ワインは二日酔いしない?

ワインは頭痛がするから飲めない、そんなことをよく聞きます。
その仕組みはどうなっているのでしょうか?
前出の『自然派ワイン入門』によると、お酒を飲み、肝臓に送られたアルコールは、一連の酵素の働きでアルコールからアセトアルデヒドに変わり、そしてまた他の酵素が「グルタチオン」という成分に助けられてアセトアルデヒドを、体が排出しやすいアセテートに変えるのだそうです。

つまり、グルタチオンが体がアルコールを分解するのに不可欠な要素。
お酒を飲んでグルタチオンが消費されると、アセトアルデヒドが分解されず血液中に増えて、頭痛や吐き気をもたらすのだそうです。
さらに悪いことに、グルタチオンは亜硫酸塩によって破壊されやすいことが、サウサンプトン大学人間栄養学科による1996年の論文「二酸化硫黄:グルタチオンを強力に除去できる物質」にあるそうです。

そうであれば、「亜硫酸塩のレベルがずっと低い自然派ワインは肝臓にとって分解しやすいということになるだろう」、と著者は自然派ワインが二日酔いしにくい理由の一つにあげています。

また、同書では、ローマ大学医学部の臨床栄養と栄養遺伝学学科の最新の研究も、この考えを支持するものだといい、研究の中心となったラウラ・ディ・レンゾ教授の話によると、自然派ワインはアセトアルデヒドの血中濃度を減らす効果があるとのことです。

これまで、自然派ワインは二日酔いしないのは気のせい、とも言われていましたが、こちらの説が正しければ、その他のワインより二日酔いしにくいのかもしれません。

自然派ワインは体にいい?

二日酔いだけでなく、自然派ワインは体にいいとされる理由もあげられています。

前出のローマ大学医学部のラウラ・ディ・レンゾ教授によると、亜硫酸塩の入っていないワインを飲むと『悪玉』とされるコレステロールが減るのだそうです。

さらにカリフォルニア大学デービス校の2003年の研究によると、ブドウそのものもより健康的で、オーガニックであれば58%多く抗酸化物質であるポリフェノールを含むのだといいます。

また、イタリア、コネリアーノの農協研究実験会議のディエゴ・トマージ博士の最近の研究で、化学物質を使わず、土を耕さず、剪定をせず、葉も取らずに栽培したブドウは、通常のブドウに比べてレスベラトロール(ワインに含まれる抗酸化物質)が目に見えて多かったのだそうです。

アルコールは分解するのに体に負担をかけるという点も考えると、体にいい、と言い切れるかはわかりません。
しかし、少なくとも自然派ワインでないワインに比べると、添加物も少なく、多くの抗酸化物質を含むなど、体にいい影響を与えてくれるのではないでしょうか

まとめ

できるだけ化学物質を使わず、自然に近い形で栽培・醸造された自然派ワインは、二日酔いしにくく、体にいいとされる研究結果があることがわかりました。
この分野に関しては更なる研究がのぞまれますが、ワイン愛好家にとっては嬉しい研究結果でした。
ただし、自然派ワインといっても、飲み過ぎは禁物です。
お酒の強さは人それぞれ。適量を守り、楽しいワインライフを送りましょう。

参考文献
『自然派ワイン入門』イザベル・レジュロンMW 著 清水玲奈 訳(エクスナレッジ)

自然派ワインについてのあれこれが、各地の美しいブドウ畑や生産者の写真とともに語られています。ぜひ本も手に取ってみてくださいね。

Return Top