みなさん、「ヤンソンの誘惑」という名前の料理をご存知ですか?「ヤンソンの誘惑」とはジャガイモとアンチョビを生クリームで軽く煮てチーズをかけてオーブンで焼くグラタンです。耳慣れないその名前の由来は後程ご紹介します。ニンニクが食欲をそそる一品。お腹にたまるジャガイモのはずなのに、不思議といくらでも食べれてしまいます。
目次
材料 4〜5人分
・ジャガイモ 400g
・アンチョビ 2枚
・ニンニク 1片
・生クリーム 250㏄
・牛乳 100㏄
・塩コショウ 適量
・溶けるチーズ 150g
作り方
- ジャガイモの皮をむき、1cmの厚さの輪切りにする。
- 平たい大きめの浅鍋にジャガイモを重ならないように並べる。
- アンチョビを小さくちぎり、全体に散らす。
- そこへ生クリームと牛乳を注ぎ、中火にかける。
- すりおろしたニンニクを加え、塩コショウで味を調える。
- ジャガイモに火が通るまで煮る。竹串をさした時に若干芯が残る程度で良い。
- オーブンを180℃に予熱しておく。
- ジャガイモに火が通ったら、溶けるチーズを全体にかける。
- オーブンに入れ、チーズにおいしそうな焼き色がつくまで2~3分焼く。
合わせるワイン
フルーティーなシャルドネの白ワインがおすすめです。ややコクがあり、チーズや生クリームに負けないものが良いです。シャルドネの特徴は熟れたリンゴや白桃のような甘い香り、ミネラル感が特徴的なワインです。
料理にまつわる逸話
世界各国の料理にはそれにまつわる逸話があるものが数多くあります。そんな逸話を知ったうえで、その料理を食べるとまた一段と美味しく、そして楽しく食事ができますよね。
さて、「ヤンソンの誘惑」にはどんな逸話があるのでしょうか。この料理はスウェーデンの伝統的な料理で、アンチョビが使われるのが特徴です。北欧はアンチョビの生産量が多いことで有名ですよね。北欧のアンチョビはニシンを塩漬けにしたもので、他の国で生産されているものに比べると塩味の中に甘味を感じられることが特徴だと言われています。
「ヤンソン」とは19世紀に実在した菜食主義者のエリク・ヤンソンという人物の名前です。ヤンソンさんは菜食主義者でありながら、このグラタンがあまりにも美味しそうだったのでその誘惑に負けてしまい、ついに食べてしまったのです。そんな逸話からこのグラタンが「ヤンソンの誘惑」と呼ばれるようになったそうです。
このグラタンはかの有名なムーミンのお話の中でも登場します。それくらい北欧ではポピュラーな料理です。その反面、北欧で食べられている料理なだけにカロリーは想像しただけでかなり高いと思われます。美味しくてどんどん食べれてしまうのですが、食べすぎには注意してくださいね。本来のヤンソンの誘惑はジャガイモをやや細めの棒状に切るのですが、手間を省くために今回は輪切りにしました。食感も少しかわってくるので好きな切り方を試してみてください。