ワイン好きな方なら、よくワイナリーで樽がたくさん転がっていたり
大きなステンレスタンクがずらっと並んでいる様子を見ませんか?
普段意識されない方も多いと思いますが、
ワインは製造過程で、樽やステンレスタンクを使って熟成させています。
では、樽とステンレスタンクの違いは一体何なのでしょうか。
目次
樽かステンレスタンクかは、あくまで造り手の好み
造りたてのワインは、甘み、香り、タンニンなどのバランスが悪く
バラバラとしてまとまらず、固くガチガチした味わいをしています。
それをまろやかな味わいに変化させるために、”熟成”という製造過程が必要になります。
この熟成のために、樽やステンレスタンクが使われます。
それぞれ味わいや香りなど特性が異なるため、
どちらを使って熟成させるのかは、造り手のこだわりが出るところなんです。
樽=濃厚で複雑な味わいに
樽で熟成させると、木のタンニンや香りがワインに移り、味わいに厚みや複雑性が生まれます。
現在の樽には、ほぼオーク(樫の木)が使われています。
オーク樽を使って熟成することにより、トーストのように香ばしく、
バニラのように甘い香りを与えることができます。
さらに、バターの様な乳製品的な香りも加わり、複雑でコクのある味わいに。
よく、「シャルドネの樽香が好き」という方がいらっしゃいますが
あれはシャルドネ本来の香りや風味ではなく、実は熟成させた樽の特長なんです。
ただ、樽の香りとシャルドネの相性はとてもよいので、シャルドネには樽がよく用いられます。
また、樽は木を合わせて作っているため、ステンレスタンクと違い密閉性が低くなります。
木目からの微量の酸素と触れ合うことで、ワインの熟成がより進み
ワインの色や味わいが濃くなるというのも樽熟成の特徴です。
初めて使う樽は新樽と言われ、新樽の方が樽の影響が強く出ます。
その後、年月を経るごとに、樽香の影響はどんどん弱くなり、
5年を過ぎると古樽と呼ばれます。
新樽のみで熟成した『新樽100%』というワインもたまにありますが
樽自体の価格が高額なので、新樽と古い樽を合わせて造り手が多いです。
ステンレスタンク=ワイン本来の特長を際立たせる
ステンレスタンクは、木樽と違いタンクからの影響が少ないため、
ワイン本来の特徴を存分に出したい時に使われます。
特に、白ワインを熟成する時に使用されることが多いです。
地域によっては 、一切、木=オークと触れてないことを示すために
「Unwooded アンウッディド」と表記されているものもあります。
ステンレスタンクは空気を通さないので、酸化を防ぐ効果があり
また比較的低い温度で保管することができるため、
ブドウ自体の特徴やすっきりとしたフレッシュさが残り、果実味が感じやすくなります。
また、ステンレスタンクによる発酵・熟成はその地域の気候や栽培方法から生まれる
特徴も際立たせるので、産地特徴を感じとるためには、ステンレスタンクの方が好ましいと言えます。
まとめ
いかがでしたか。普段家やレストランなどで何気なく飲んでいるワインについて、
ブドウの品種や生産地、ビンテージを気にする方は多くても、
樽熟成なのか、ステンレスタンク熟成なのか意識して飲んでいる方は少ないかと思います。
でも、樽熟成なのかステンレスタンク熟成なのかはワインの味わいに大きく影響しますし、
生産者の好みが現れるところでもあります。
どちらの熟成方法なのかを意識して飲むと、違いが分かるようになり、
その味わいにおける熟成方法の役割を感じられるようになるはずです。
まろやかで濃厚なのが好きな方は樽熟成、キリッとフレッシュなのが好きな方は
ステンレスタンク熟成を好まれる方が多いです。あなたはどちらがお好みですか?
芝えびのガーリックソテー
ワイン好きの方であれば、一先ずビールも大好きだと思います。しかし、そんなビールを飲む胃袋と金銭的余裕があればワインを飲みたいと思う方もいるかもしれませんね。
自宅で先ずワインから始めるなら、辛口のスッキリ白ワインがおすすめですが、そんな時のおつまみとして最適な食材は海老。
近年、人気の高い食材として芝えびが唐揚げで居酒屋でよく供されていますが、ただの芝えびの唐揚げではちょっと芸が無いかもしれません。
折角ワインから楽しもうというのですから、ここは張り切って芝えびをよりワインによせたレシピを紹介していきましょう。ここで今回紹介したいのは、芝えびのガーリックソテーです。では、早速いってみましょう。
芝えびのガーリックソテー 2人分の材料
芝えびはスーパーなどで販売されているので比較的手に入りやすい食材だと思います。
ブラックタイガーなどの大振りな海老に比べて金額も安価ですし、結構大量にパック詰めされているところも魅力です。
皮が柔らかいので歯触りも良く。さらには小さいために使い勝手が良く、一度食材として使うととても便利ということに気付きます。
今回はシンプルかつ濃厚な味わいに仕上げるため、ガーリック風味で調理していきます。では、早速いってみましょう。
芝えび 1パック(150〜200g)
ニンニク 4片
鷹の爪 1/2本
パセリ 適量
オリーブオイル 大さじ4杯
白ワイン 大さじ3杯
岩塩 適量
レモン汁 適量
芝えびのガーリックソテーの作り方
先ず、注意したいのが芝えびのヒゲや尻尾。ここが鋭利になっているため、食べづらく、さらには口の中をケガしてしまうこともあります。できるだけ、先に取り除いておくと出来上がりの食感が違いますね。
さて、下ごしらえが終った芝えびはボールに入れ、白ワインを少し泳がせます。こうすることにより、芝えびの臭みが抜けてすっきりとした味わいになります。キッチンペーパーでしっかりと水気を切ることもお忘れなく。
そして、ここが肝心ですがニンニクとパセリは細かくみじん切りにしていきましょう。香りがとても良く出ますし、食べる時にも口触りがとても良いのでおすすめです。鷹の爪は中の種を残すととても辛く白ワインと合いにくくなるため、できることであれば取り除き輪切りにしておいてください。
次に、オリーブオイルをフライパンンに入れ、芝えびを炒めていきます。案外、油が飛び散ってしまうのでフタをすると良いでしょう。
2分ほどで火が通りますので一旦取り出し、次にオリーブオイルを敷いてニンニクとパセリ、鷹の爪を炒めて行きます。
そして、ある程度火が回ったら芝えびをサイドフライパンに投入して、白ワインをちょっと入れて一気に仕上げます。最後に塩こしょうで軽く味を整え、お皿に持ったら完成です。
芝えびに合うワイン
今回は、白ワインということで芝えびをチョイスしました。おすすめは、シャルドネ種を使用した若いワインでしょう。
冷蔵庫に10度以下に冷やしておくと、香りは弱くなりますが、その分シャープでスッキリと喉越しが良くなります。
ビール感覚で飲み干すことができる上に、料理とのマリアージュも完璧で一皿目からテンションがかなり上がります。ぜひ、楽しく食卓を囲む最初の一皿にこの芝えびを持ってきてほしいですね。
まとめ
一杯目はキリっと冷えた白ワインがいい、という方のための料理が今回の芝えびのガーリックソテーです。
一杯目はやはりキンキンに冷えた生ビールも良いのですが、余韻と複雑な香りが楽しめるワインは本当におすすめです。シャンパーニュのような高額なものでなくとも、爽やかな白ワインであれば、最初の一杯目としたら機能します。
芝えびなどは味付けも自由自在ですし、ガーリック味との相性も抜群です。また、フライドオニオンなどをサクサクっと振りかけても楽しそうですね。
ワイン好きのパートナーがいらっしゃる方ならば、これが一皿目に出てきたらきっと喜ばれるはずですよ。
サクっとできて美味しく、ボリュームもあるので、ぜひみなさんもご自宅で挑戦してみてはいかがでしょうか。