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山菜の天ぷら
ワイン好きの方だと、どうしても今日は白ワインが飲みたいという日があるかもしれません。あのフレッシュで爽やかな酸味とフルーティーな香りを楽しみたくなる気持ち…。とても良く分かります。
ただ、白ワインは飲みたいけれど和食の気分…という、何とも日本人らしい難しい課題に直面することも良くある話。白ワインには絶対に洋風の食事しか合わないのでしょうか。答えはノー。
和食の中には白ワインと積極的に合わせたい料理がとにかく沢山あることを覚えておきましょう。
今回は、白ワインとの相性を是非楽しんでほしい、山菜の天ぷらのレシピを紹介します。面倒だと思われがちな山菜の天ぷらですが、とても簡単にサクサクっと揚げる方法を紹介します。では、早速いってみましょう。
山菜の天ぷらの2人分の材料
山菜の天ぷらの魅力といえば、あのホロ苦い大人の味わいです。野性味溢れる個性的な味わいが、天ぷらとなるとエレガントな風味なるのですから、和食というのは偉いものです。
さて、そんな山菜の天ぷらですが、ベチャっとなってしまっては材料が泣きます。サクサクっ揚げることにより、色や香り、風味を損なわないようになります。
一度覚えておけば、これからとても役立つのでぜひ挑戦してみてください。
ふきのとう 3個
アシタバ 3枚
たらの芽 3本
たけのこ 1/3本
卵 1個
水 50ml
小麦粉 50g
カレー塩 適量
抹茶塩 適量
天つゆ 適量
山菜の天ぷらの作り方
山菜は基本的に緑色をしていますが、タケノコを入れることで全体の色合いがキレイに決まります。先ず、タケノコはしっかりと灰汁抜きをしましょう。穂先はクシ切り、根元は薄めにスライスしておくと良いでしょう。
水気もしっかりと切っておくことをおすすめします。次にふきのとうですが、外側のガクを取り除いて行きます。
そして、花蕾が苦みの要因ですので熱が通りやすいように剥いておくと美味しく食べることができます。
たらの芽は株もとにあるハカマという部分を取り除き、十文字の切り込みを入れておくとキレイに揚がります。アシタバはそのままで結構ですが、水気はしっかりときっておきます。
さて、ここからがパリっとキレイに揚げるコツです。先ず、ボウルに卵を割りほぐして、冷水をちょっとづつ混ぜてかき混ぜて行きます。さらに、小麦粉を混ぜますが、早く無理矢理混ぜる必要はありません。
ダマが少し残るくらいで結構ですので、ゆっくりと全体が混ざるような感じであればOKです。山菜にはベタベタと付けるのでは無く、サラッと軽く付けるのがコツです。
さて、鍋の中に油を入れて170度の中温で揚げていきますが、全体に小さく薄い作りですので厚みがあるものでも1分程度で結構です。後はキレイにお皿に盛りつけ、抹茶塩、カレー塩、天つゆで楽しんでください。
天ぷらに合うワイン
天ぷらは白ワインがおすすめです。相性抜群と言えば、山梨県の甲州種のワインですが、ドイツやアルザス地方のリースニングも香りが良く天ぷらと好相性ですのでおすすめです。
また、案外面白いのがスパークリングワインとの相性が抜群なところ。普段使いであれば、スペインの瓶内二次発酵で作られるカバが有名です。一度試すとクセになってしまうかもしれませんね。
まとめ
山菜の天ぷらは苦みと独特の香りを持っており、ワインには非常に相性が良い料理です。
通常、苦みのある料理との相性はワインと良くないと思いがちです。しかし、ワインは甘くデザートな飲み物という印象は日本人らしい発想であり、シャープで甘さもあるようなワインを飲み慣れていなかったという先入観があります。
天ぷらは日本的なダシなどを使わない食べ方もある分、素材そのものの味を楽しむことができる料理とも言えます。
それであれば、ワインと合わないはずがないのです。
ちなみに、穴子などをタレで食べると赤ワインにも合わせやすくなりますし、さまざまな可能性を見つけてみても楽しそうです。天ぷらであれば、ワインも手軽に合わせられるのでぜひ、挑戦してくださいね。
ワイン
葡萄の果汁を発酵させたものであるワインは葡萄果実と同じく高すぎる温度、低すぎる湿度では劣化が早まるとされています。その他振動や光による劣化があるとされ、その保管には大変気が使われます。
コルク
ワインを熟成させるのに良い影響を与えるということでワインボトルはコルクにより栓がされていますが、このコルクは木材に近いので、ちょうどバイオリンを作るときに湿らせては乾かしてを繰り返し木材を曲げるように、湿度や温度の急激な変化で縮んだり劣化したりしてしまいます。コルクの劣化がおこると、液漏れやソムリエナイフであける際にコルクが崩れてしまうことがあるので注意が必要です。最新の研究ではコルクは空気をほとんど通していないといわれていますが、つまり温度変化や乾燥によってコルクを通り抜けるのは蒸散した水分だけになるので、温度や湿度の管理が出来ていないとワインの劣化やコルクの劣化以前にワインの目減りが激しくなり大事なワインが少なくなってしまいます。
温度
ワインを保存するのに最適な温度は12~15度とされていますが、それはその通りです。ですがそれは保存するための温度で、熟成させるための温度ではありません。日本では赤ワインといえば渋味が強いイメージがありますが、フランスでは若いときにどんなに固いワインであっても良い熟成を経ることにより渋みなど全く感じなくなり、その渋みはただただ滑らかな食感の元に変化すると言われています。これは日本ではワインを熟成させる温度ではなくワインを保存するだけの温度管理が広まってしまっているからではないでしょうか。樽熟成と瓶熟成に共通する点に水分の移動があるとされます、どちらも空気をほとんど通しておらず水分のみが出入り可能なのです。ワインの熟成に緩やかな酸化が必要なことは広く知られていますが、この緩やかな酸化を起こすのがこの水分の移動で、外からの水分が内部に入り込むときに微量な酸素を共に連れて来るとされています。温度、湿度が一定であると劣化をしないかわりにこの水分の移動が起こらず酸化による熟成が起こらないと考えられており、最も熟成に適する温度は気温10度以下にならず23度以上にならない平均15度の場所とされます。湿度は60~80パーセントがあると目減りが少なく済みます。
家庭では
家庭では床下に収納スペースがあれば湿度を気にせず最高温度だけを気にしていれば問題なく保管が可能ですが、真夏など気温が高すぎる日はやはり移動しなくてはなりません。例えば床下収納スペースに大理石製の大箱でもあればカーヴ代わりに最適ですが、そうではない一般家庭の場合は冷蔵庫の野菜室が最適です。野菜室であれば温度の点に関しては夏場は10度以下になりづらく、最適温度に近い気温での保存が可能です。ただし、湿度が低く乾燥が激しいので厚く新聞紙を巻いて蒸散を防ぐことが必要になります。