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ぷるぷる食感!牛尾肉のローマ風煮込み

牛尾肉

牛の身体のうち最も末端の肉で常に動いている部位なため、コラーゲン質が多く美容に良いとされます。しかし、末端なためか血抜きが不十分なときがあるため、下茹でをしてから利用すると良いでしょう。昔はかなり安く手に入りましたが、最近では珍しい部位として高値で販売されている場合が多いです。お肉屋さんやスーパーで売っている場合もありますが、非常に稀なためネットで手に入れるのが安く確実かと思います。

ヴァッチナーラ

この牛尾肉の煮込みはラツィオ州の料理で、イタリア語にすると料理名がヴァッチナーラになります。白ワインで煮込み、セロリやレーズン、松の実やシナモンなどで風味づけします。ヴァッチナーラとは革なめし職人風という意味であり、牛を解体したときに残った皮を仕入れて、なめして売るときに尻尾がついたままだったことにちなんで付けられました。イタリアではモツ以外のテールやほほ肉、タンもまとめて内臓のカテゴリーで利用されます。ローマでは内臓料理が盛んで、牛一頭の肉を4分割した後に現れる5番目の肉という意味でクイント・クワルトと呼ばれます。

調理

牛テールを掃除して余分な脂を取り除き、関節ごとに切り分けます。次に塩、シナモン、カカオ、クローヴを肉に揉み込んで臭み抜きのために一晩おきます。その後、牛テールに小麦粉を軽くはたき、オリーブオイルで表面を焼き、焼き色をしっかり付けます。鍋に移し、タマネギ、ニンジン、セロリで作ったソフリットを入れ、ラツィオ州の白ワインであるフラスカーティやカステッリなどマルヴァジア主体のものを注ぎ、ホールトマトを加えて煮込みます。別鍋で、皮をむいて縦割りにした後一口大に切ったセロリを炒め、松の実、レーズンとともに牛テールの鍋に加えます。ひと煮立ちしたら火を弱め2〜3時間煮ます。器に盛り、仕上げにカカオパウダーを振って完成です。

今回使うワイン

今回は先に書きましたように、ラツィオ州の料理なので、ラツィオ州で作られたマルヴァジア主体のものを使用します。マルヴァジアと呼ばれるものにはマルヴァジア・ビアンカ・ディ・カンジア、マルヴァジア・ディ・サルデーニャ、マルヴァジア・イストリアーナなどいくつかありますが、今回はラツィオ州のものなのでマルヴァジア・デル・ラツィオが利用されています。マルヴァジア・プンティナータとも呼ばれ、ギリシャのペロポネソス半島南部にあるモネンヴァジアだと考えられています。ここは城塞で囲まれたビザンチン帝国の中心地で、本土へ続く唯一の道だったため、モネンヴァジアには唯一の道という意味があります。11世紀にはヴェネツィア商人の商業貿易拠点で、12世紀には本格的にモネンヴァジアという名前が付けられた甘口ワインが欧州の独占販売権を得て販売されていました。その頃商品としてブドウの苗木をイタリアに持ち込み、ジェノバの商人たちもイタリア各地に運んだと考えられています。わずかにアロマがある丸く優しい味わいのワインが作られます。香りはアカシアやレモン、柑橘系が主体で、若いものは青りんごのような香りを併せ持ちます。醸造スタイルの違いで、アプリコットやカラメル、洋梨のコンポートなどの香りを持つタイプも存在します。

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