ワインソムリエ.net

ワインの種類ソムリエ試験検定や資格スクール通信教育通信講座の評判口コミ人気比較ランキングなど

モリーゼ風ザリガニのパスタと甘口ワイン

ザリガニの料理

ザリガニはどうしても不潔なイメージを持ってしまう日本人ですが、子供が水槽ですぐに死なせてしまうことからも分かるようにいかに低酸素に強いザリガニといえど甲殻類は不潔な環境では生きていけません。そのため、アメリカではザリガニがいきていける環境に居たザリガニなんだから特別不潔な訳がないという考えがあり、その辺のドブ川や用水路から取ったアメリカザリガニが普通に居酒屋料理として出てくることがあります。ドイツを中心にヨーロッパには沢山のザリガニがおり、基本的には高級食材として扱われます。それもそのはず、ザリガニはロブスターと同じアカザエビの仲間で、ヨーロッパでよく利用されるラングスティーヌとも近縁です。ロブスターの和名が海ザリガニとも言うように、ザリガニもロブスター同様の味で、同じく頭が大きく身が小さいのが欠点です。しかし、ボイルして尾を引っ張ると尾と一緒に背ワタが全部とれるので、調理は普通のエビより楽です。ザリガニ釣りは効率が悪いので虫とり網やカニカゴで捕るのがいちばんです。ただ、日本でも調理用のザリガニが売っているので、わざわざとりにいく必要はないでしょう。調理するなら阿寒湖のウチダザリガニが最適です。

ラガネッレ

今回はラガネッレと呼ばれる平打ちパスタをつかいます。タリアテッレに近い形状ですが、卵黄を使わず、卵白とオリーブオイルで練る淡泊な味のパスタです。今回は臭み消しとしてハーブを練り込みます。まずローズマリー、マジョラム、セージをみじん切りにして、中力粉400グラム、卵白3個分、ミックスしたハーブを4グラム、エクストラバージンオリーブオイル、塩を加えます。コネ合わせたら1時間寝かせ、タリアテッレ同様に薄く平打ちにします。

調理過程

殻つきのザリガニはエラと背ワタを取り除き、ニンニクのみじん切りをエクストラバージンオリーブオイルで炒め、色づきはじめでザリガニをいれます。薄力粉をまぶしてソテーし、色が変わってきたら白ワインと野菜から取ったブロード(ブイヨン)を加え煮詰めます。ラガネッレを茹でて水を切りソースと和えたら、エクストラバージンオリーブオイル、パセリ、ナツメグ、塩、コショウで味を調整して完成です。

今回使うワイン

今回使うワインはソースの中心になるため、ある程度甘味の強い、甘口ワインが最適です。例えばモリーゼであれば甘口ワインとして有名なグレコ・ビアンコ種などが良いでしょう。しかし、そうすると照り焼きに近い味バランス2なりますが、日本人の口には酸味のある程度強いワインで軽やかに仕上げる方が万人受けするかもしれません。その場合は地域は異なりますがピエモンテのティモラッソ種のワインが使用しやすいものです。アーモンドやヘーゼルナッツの香りを持ち、酸味は中程度で、熟成によって火打ち石の香りが現れます。1800年代にに生食でとても美味だと紹介されてからはイタリア中で栽培されていた人気品種でした、生食用が主でしたが、フィロキセラの影響で一時期姿を消しました。ネッビオーロと近い遺伝子をもっているため、何らかの関係があると考えられているだけあり、ワインにしたときのポテンシャルも相当なものです。

今やワイン市場の中心は辛口スティルワイン! と言えども、やっぱり甘くて飲みやすい甘口ワインは気になるところ。ここでは、食前酒にまたデザートワインとして、口に入れたら思わず頬が緩んでしまうほんわか甘口ワインをご紹介します。

甘口ワインの生産方法

スパークリングワイン同様、甘口ワインも生産方法によって、お味とお値段に違いが出てきます。そこで、いくつかの方法をご案内します。

1、ブドウを凝縮させる方法

上質の甘口ワインに使われる方法で、酸味と風味が一緒に凝縮されふくよかな味わいの甘口ワインになります。下のようないくつか凝縮させる方法があります。

a)貴腐…最高品質の甘口ワインがこの現象の影響を受けています。ポトリティスシネリア菌というありがたい菌が発生すると、菌糸がブドウに穴をあけ水分が蒸発します。

b)ブドウの樹で乾燥させる...干しブドウになるまで樹に果実を残し糖分をあげます。

c)収穫後にブドウを乾燥...収穫後に健全な果実を乾燥させて糖分をあげます。

d)ブドウを凍らせる…樹に残ったままで凍った果実を圧搾します

2、ブドウの発酵を途中で中断する方法

ブドウから作られるスピリッツを添加し、アルコール発酵を途中で止めてしまう、昔から使われている方法。

3、辛口ワインに未発酵のブドウ果汁を添加する方法

未発酵のブドウ果汁(ズースレゼルヴと呼ばれる)を加える方法。

甘口ワインの種類

いくつか代表的なものをご案内しましょう。

フランス、ボルドー地方

ソーテルヌSauternes…フランス最高の甘口ワインは、上記1にご紹介した貴腐ワインと呼ばれる高級甘口ワイン。収穫時の果実は貴腐の影響でしわしわになるのでブドウの樹一本からできる収穫量は少なく、その糖分が凝縮した果実から天然の甘味が残ります。貴腐ワイン独特の芳醇な味わいが独特で長期の保存も可能です。シャトーディケムChateau d’Yquemという最高格付けの貴腐ワインがあります。

またバルサックBarsacという近隣の地域でも同じ製法で甘口ワインが作られていますが、こちらはややお求めやすいお値段で手に入ります。

フランス、その他の地方

ヴァン ドゥー ナチュレルVins Doux Naturels…フランス全体で作られる甘口リキュールワイン。発酵途中の果汁にスピリッツを添加する上記2の方法で作られます。ほとんどは作られたらすぐに瓶詰めされ、ブドウ本来のフレッシュな風味が楽しめます。代表的なものに、ローヌ川流域地方で作られるミュスカ ドゥ ボーム ドゥ ヴニーズMuscat de Beaumes de Veniseがあります。

同じくローヌ川流域地方産のラストーRasteau、ルシヨン地方のバニュルスBanyuls

はどちらかと言うとポートワインに近いものがあり、若いうちに飲むものと熟成させてしっとりした味わいに作られるものとがあります。

ドイツ

地理的にブドウ栽培の最北端に位置してきたドイツでは、ブドウが完全に熟さず酸味が多くなるため、上記3のズースレゼルヴというブドウ果汁を添加してその酸味との絶妙なバランスを生むワインを作っています。

そういった地理的環境のため、ドイツ白ワインは他の地域に比べて甘口のものが多くなっており、伝統的にブドウの甘さ(完熟度)でワインのランク付けがされています。

今では、ドイツでもお食事と一緒に飲める辛口の白ワインが主流となりつつありますが、日本でも以前からよく酒屋さんなどで見かけるドイツワインはリープフラウミルヒLiebfraumilchと呼ばれるとても一般的なテーブルワインで、ワインを飲み慣れない人にも入門書として最適なやや甘口の飲みやすいワインです。

きりっと冷やして女性同士の集まりに、またはデザート用に

軽いタイプの甘口ワインはきりっと冷やして女子会のお供に、または食後のデザートと。甘口ワインはそんな楽しみ方があお勧めです。ワインが苦手だという方にもワインの渋みを感じにくく楽しんでもらえるはず。甘いデザートに甘いワインというのも考えにくいようで、そのデザートの酸味と甘口ワインの酸味が上手に調和していたり、チーズの独特なコクと甘口ワインの深みが絶妙なハーモニーを生み出したり、昔から「お食事の最後に合うワインはこれ!」という組み合わせの定番があります。例えば、ボルドーの甘口ワイン、ソーテルヌは青カビのチーズに蜂蜜をかけたものと最適などと言われています。普通のスティルワインよりもさらに手をかけて作られた甘口ワインの最高の楽しみ方が、もっともっとあるはずですね。

Return Top