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ドイツワインの特長と自然派ワインについて

ヨーロッパのワイン生産国の中では、4番目の規模を誇るドイツワイン。
ドイツワインというと、甘口のイメージがありませんか?
それには、理由があったのです。

今日は、ドイツワインについて学んでいきましょう。

かつては愛されていた、甘口ワイン

ドイツは、フランスの北東にあるヨーロッパの国です。
ブドウ栽培が可能な地域の中で、最も北に位置し
ワイン産地は、ドイツの南西部に集中しています。

世界トップクラスの生産量を誇る、イタリアやフランスと比べるとずいぶん量は少ないですが、
それでもヨーロッパの中では、4番目の生産量を誇る国になります。

ドイツでワイン造りが始まったのは3世紀頃、
ローマ帝国の支配下にあった時代にまで遡ります。

現在、ドイツには「指定栽培地域」と呼ばれるワイン産地が13あり、
そのうち11個が、西ドイツ圏内にあります。

緯度が高いため気候や冷涼で、白ブドウの栽培面積が広くなっています。

中甘口から極甘口まで、さまざまなスタイルの甘口ワインが造られており
特に低アルコールの中甘口白ワインは、かつてはワイン初心者を中心に愛されていました。

しかし、1980年代以降、世界市場の嗜好が甘口から辛口へ
1990年代以降は、白から赤へとシフトしていったため
ドイツが得意としてた、白の中甘口ワインはかつての勢いを失ってしまったのです。

1980年代以降は、ドイツ国内でも辛口嗜好が高まっており
現在は、全体の生産量の半分以上が辛口か、中辛口のワインになりました。

また、昨今はドイツの消費者の中でも赤ワインの人気が高まっており
1990年代末から黒ブドウ品種の栽培面積が急増しています。

酸味を甘みで和らげる

中甘口というスタイルは、ドイツのような寒冷地で造られるワインにとっては
必然性がありました。

寒冷地で造られるブドウは、酸が強くなりがちですが
飲みづらいほど強烈な酸を持つ辛口白に若干の甘みが加わると、
酸が和らいでバランスがとれ飲みやすくなります。
酸味と甘みはお互いに和らげる作用があるのです。

甘みの感じ方も、酸味によって抑制されるため、
べとべととした甘さが後を引くことはありません。

ただし、この中甘口というスタイルが普及したのは
比較的近年のことです。

低アルコールで残糖のあるワインは、瓶詰後にワイン中に残存する酵母が
意図せぬ再発酵を起こす可能性があるため、瓶詰までに酵母や他の微生物を
完全に取り除く必要があります。

こうした微生物の除去は、無菌濾過とよばれる細かいフィルターによって行いますが
その技術が普及したのが、第二次世界大戦後の近年なのです。

ドイツに駐留したアメリカ軍の兵士が、好んで甘口のワインを飲んでいたことも
消費拡大を後押ししました。

何の味もしない砂糖水!?

しかし、ドイツの新しい象徴となった中甘口というスタイルは
志の低い金儲け主義の生産者を甘やかしてしまいました。

ワイン造りにおいて、「甘みは七難隠す」と言われ
甘みが厚化粧をするように、その下の地肌の悪さを隠してくれるのです。

金儲けに走った生産者たちは、ブドウの収穫量をどんどん上げていき
いつしか安価な中甘口のドイツワインは、何の味もしないうすっぺらな砂糖水と
揶揄されるようになりました。
市場の嗜好が甘口から辛口にシフトすると、消費者からそっぽを向かれたのです。

そこで、現在ドイツの高品質ワインの生産者の多くが、
ごまかしのきかない辛口ワインの生産に精力を傾け、市場の信頼と人気を取り戻そうと
頑張っているのです。

まとめ

いかがでしたか?
ワイン生産国というと、やはりフランス、イタリア、スペインや
最近ではアメリカ、チリ、オーストラリアなどの新世界ワインが人気で、
ドイツワインというと少しマイナーなイメージかもしれません。

特に、昨今の辛口が人気の風潮では、甘口の多いドイツワインは敬遠されるのかもしれませんね。
でも最近ではがんばって丁寧に造られている辛口もありますし、
甘口がお好きな方は、ドイツワインでは種類がたくさんあるので試してみてください。

また、猫好きの方におすすめなのが「KATZ(カッツ)」という猫の形をしたボトルのワイン。
飲み終わったらインテリアにしたいほどキュートです。猫好きな方へのプレゼントにもおすすめです!

最近よく耳にするのが、自然派ワイン。
ビオワイン、オーガニックワインなどとも言われますね。
でも、なんとなく体によさそうだけど、「どんなワインか実はよく知らない…」
という方も多いのでは?

そこで今日は、自然派ワインについて学びましょう!

自然派ワインとは

もともと、第2次世界大戦以降、ブドウを含むあらゆる農業において
化学肥料や化学合成農薬が、大量に使用されていました。
これは、大幅な生産性向上と農家の労力を低減したものの
生態系の破壊や、生産者の健康を損ねるなど、さまざまな弊害ももたらしたのです。

そこで、1980年台以降「サステイナブル=持続可能な」という考えのもと
周囲の環境との調和を図りながら、
長期間継続していける農業を目指すという運動が起きました。

このような農法で造られたブドウを使ったワインや生産者が
「自然派」と呼ばれるようになり、世界中でブームを引き起こすようになったのです。

ただし、その量はまだ微々たるもので、
有機栽培の認証を受けているブドウ畑は、世界全体の2%にも達していません。

有機栽培(オーガニック)

持続可能なブドウ栽培の中で、最も知名度が高いものが「有機栽培=オーガニック」でしょう。
化粧品などでも、よく使われる言葉ですね。

もともとイギリスで提唱された考えで
土壌が持つ生物的環境のバランスを重視し、生態系を保持しながら
持続的自立的に農業を行うことを目的としています。

具体的には、化学肥料や化学合成農薬を一切使用しないのが特徴です。
代わりに、植物由来の堆肥や動物由来の厩肥を使っています。

カビを防ぐために硫黄の粉末などを使ったり
害虫被害を防ぐためには、その天敵を畑に放ったりすることで対応しています。

根拠を欠いたオカルト!?ビオディナミ

もう一つの有名な方法が、ビオディナミです。
1990年代以降、高級ワイン生産の世界で広がってきている自然農法です。

オーストリア出身の神秘主義哲学者シュタイナーによって提唱され
ブドウ栽培に限らず、全ての作物、畜産を対象としています。

有機栽培同様、化学肥料や化学合成農薬を一切使用しません。
ただ、ビオディナミが特殊なのは、「呪術的」テクニックを使うことです。

そのテクニックによって、あらゆる自然の力が調和して均衡が取れ
土と植物が活性化すると提唱されています。

提唱者のシュタイナーは、「20世紀最大のオカルティスト」とも呼ばれる思想家で
ビオディナミはその思想を濃く反映しています。
そのため、化学合理主義者からは、「根拠を欠いたオカルト」と
批判されることもしばしばあります。

ビオディナミの「呪術的」テクニックとは?

ビオディナミの特長的な手法は、3つあります。

【1】播種歴(はしゅれき)による農作業時期の決定

【2】プレパラートと呼ばれる特殊調剤

【3】ホメオパシー調剤

1つ目の播種歴は、天体の運行に合わせて、
各種の作業日程(剪定、調剤使用など)が定められた農作業カレンダーです。

月や惑星の運行によって、植物の生育は大きく影響を受けるという
シュタイナーの理論から導かれています。

2つ目のプレパラート(特殊調剤)とは、
畑に撒いたり肥料に加えたりする、特殊な力をもつ物質のことで
水に希釈して使用します。

牛糞や石英の結晶などを使用しますが、ごく微量のため
「物理的な効果が期待できる」ものではありません。

このプレパラートを作る際には、それぞれの物質に力を与えるため
牛の角、鹿の膀胱、家畜の頭蓋骨などに詰め、
特定の季節に地中に埋めておくという風変りな方法がとられています。

そして最後のホメオパシー調剤とは、一種の農薬で
植物の種子や、昆虫・動物を焼いて灰にし、水で希釈してから畑に撒きます。
プレパラートと同じく、限りなく水に近いほど薄く、希釈します。

まとめ

このように、自然派ワインにもいろんな流派があり
自然派=おいしい/おいしくないと言えるものではなく、
あくまで飲み手の好みで選べばいいと思います。

とりあえず「自然派」「オーガニック」「ビオ」「亜硫酸無添加」という
言葉だけで踊らされないように、きちんと意味を理解しておいてください。

ただし、一つだけ自然派ワインについて注意が必要なことがあります。
それは、醸造や熟成過程での安定化処理が最小限に抑えられているため、
普通のワインに比べて、いたみやすいということ。購入後の管理だけでなく、
信頼できる輸入業者が仕入れたワインを選ぶということも重要です。

それでも、自然派ワインを応援したいと思うのなら、
傷んでいるワインにあたったとしても、多少は目をつぶることも必要かもしれないですね!

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