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ワイン王国、フランスについて

フランスは、言わずとしれたワイン大国。
世界第2位のワイン用ブドウ栽培面積と、ワイン生産量を誇ります。
(ワイン生産量は1位のイタリアと毎年僅差で、年によっては逆転します)

今日は、そのフランスワインの歴史を学んでいきましょう。

ワイン産地がお手本にする「フランスワイン」

フランスは、中世には世界一の高品質なワイン生産国として認められており
近年まで、向かうところ敵なしの「ワイン王国」として
その品質とブランドを保っていました。

ただ、1970年代以降、フランス以外の新世界をはじめとする国々でも
高品質なワインが造られるようになり、フランスも安心できなくなってきたのです。

しかし、今日においても、フランスほど大量の高品質ワインを
しかも多様なスタイルで生産している国は、ほとんどないでしょう。

ボルドー、ブルゴーニュといった二大銘醸地に加え
スパークリングワインの聖地シャンパーニュは、
今も手本として、世界中のワイン産地が追いつくべき高い目標として崇められています。

多様なテロワール

フランスは、国内に多様な気候パターンが存在します。
北部のロワール地方、アルザス地方、シャンパーニュ地方など冷涼な気候の産地では、
酸のしっかりした、繊細かつエレガントなワインが生み出されます。

一方、南部地中海沿岸のコート・デュ・ローヌ地方、ラングドック地方などでは
温暖な気候の恵みを生かして、果実味豊かで力強いワインが生まれています。

その間にあるブルゴーニュやボルドー地方では、
冷涼な産地と温暖な産地の美点を合わせもつ、他にない素晴らしいワインが造られます。

同じ緯度帯にある産地でも、海からの距離や山脈の影響などで
気候パターンが変化するので、さらに気候の組み合わせが複雑になります。

こうした多様な気候条件に、多様な土壌条件が合わさって形作られる
多様なテロワールこそ、フランスがワイン生産国の王者といわれるゆえんでしょう。

フランス人はワインを飲まなくなった!?

フランスで最高のワインは、いまも世界中のワイン市場で
熱狂的な人気を博していますが、実は国全体で見ると
フランスのワイン産業は厳しい状況に置かれています。

一番の問題は、国内消費の落ち込みです。
かつてのフランスは、食事のたびに安価なワインがテーブルに並び
まさに水替わりに飲まれているような国でした。

それが、過去40年ほどの間に事情が一変したのです。

1970年代末には100リットル以上だった、国民一人当たりのワイン消費量が
2000年代に入ると、なんと半分の50リットルにまで落ち込みました。

消費量減少によってダメージを受けたのは、安価なワインの大量供給地である
ラングドック地方はもちろんのこと、近年ではボルドー地方やブルゴーニュ地方といった
高級ワイン産地においても、ワイナリーの破たんが相次いでいます。

このような内需の落ち込みを、輸出の外需でカバーできればよいのですが
フランスワイン全体の輸出量も、近年は減少の一途をたどっています。

最大の要因は国際的な競争の激化で、価格競争力にも
ブランド戦略においても優れた新世界の安価なワインが台頭してきたため、
じりじりとシェアを奪われてきました。

行き場のなくなった余ったワインは蒸留して、工業用アルコールにするしかなく
EUは毎年多額の予算を投じて、飲まれるあてのないワインを貧しい生産者から買い上げています。

余剰を少しでも減らそうとワインブドウの減反政策をすすめた結果
フランスのブドウ栽培面積は、過去30年の間に30%近くも減少してしまいました。

まとめ

このように、フランス=華やかなワイン大国というイメージですが
今では新世界ワインの勢いに押されてきているのも事実です。
でも、フランスワインにはフランスワインにしかない、奥深い魅力があります。

高品質なワインの生産量は世界一を誇り、国民性をも反映した
多様なスタイルで造られているというのもポイントです。

そして言わずもがな、フランスシャンパーニュ地方でのみ作られる「シャンパン」は、
今もスパークリングワインの中で一番人気を誇ります。

ちなみに、最近は新世界ワインを中心にスクリューキャップが増えていますが、
フランスは今でもコルク栓がほとんどです。
歴史あるワイン生産国として、実利よりもイメージを重視しているのかもしれませんね。

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