フランス・ブルゴーニュ赤ワインの「シャンボール ミュジニー 2013」。1885年から家族経営を貫き続けるドメーヌ・ルー・ペール・エ・フィスは、ワインどころのビュリニー・モンラッシュ村とシャサーニュ・モンラッシェ村の間にあり、力強い男性的な特色が売りのブルゴーニュワインの中で、この「シャンボール ミュジニー 2013」は、繊細な女性的な味わいの特色を放っています。
2012年に5代目当主のセバスチャン・ルー氏と弟の栽培と醸造担当のマチュー・ルー氏により、コート・ドールに自社畑70㏊とネゴシアンの両立を図る究極の造り手といわれています。特徴的なのは区画の知名度だけにとらわれることなく、土壌の調査やぶどう樹の状態を慎重に見極めながら、潜在力を秘めた区画だけを選んでぶとうが栽培されています。
また、ヘタンヌ&ドゥソーブは、ドメーヌ・ルーについて「ルー家はサン・トーバンのワインを広く知ってもらうため、30年から大変な努力を重ねてきた手。こりのAOCは今でこそ世界中で知られているが、このドメーヌの尽力に負うところが大きい。造られるワインはわかりやすく、誰からも好かれるスタイル。ほかのドメーヌに比べると多少ワインの熟成が進みにくいという欠点もあるが、彼らが無条件でワインを買ってくれる多くのファンを持っているのは頷ける」と評価していて、また、ワイン評論家のマット・クレイマー氏は「たいへん優れたサン・トーバンの白をつくるが、ラ・シャトニエールは特によい。ワインのスタイルはいい意味で磨きがかかっているが、それでも濃密さがある」と賞賛しています。
目次
シャンボール ミュジニー 2013の特徴
輝くルビー色が鮮やかで、熟成によりさらに奥深さを増しています。アロマはスミレや小さな果実(ラズベリー、ストロベリー)の香りが際立ちます。味わいは、プルーン、トリュフ、下草のニュアンスがあり、タンニンは非常に繊細で絹のようななめらかさがあり、そこにわずかな酸が柔和な女性のようなイメージを抱かせる赤ワインです。
シャンボール ミュジニー 2013の製造方法
伝統的なブルゴーニュの醸造法を受け続けつつもワインの品質を管理するために現代な技術も導入しています。これは「ルー・メソッド」と呼ばれています。
ぶどうは手摘みでステンレスタンクにて約15日間発酵させます。その後、伝統的な木樽(新樽30~35%使用)に移してさらに発酵を進めます。その後、木樽にて15ヶ月~18ヶ月の熟成で造られます。
醸造過程で自らのワインを試飲し状態の確認を行いながら、通常よりも多い回数の分析を行って、数値でワインの状態を把握する方法がルー・メソッドと呼ばれています。
分析を行うのは決して人為的な制御をするためではなく、常にワインの状態を把握することで、最適なタイミングでワインを仕上げてゆくためです。
シャンボール ミュジニー 2013のぶどう品種
ピノ・ノワール100%です。ピノ・ノワールは圧倒的に芳しいアロマと美しく官能的な魅力がある黒ぶどう種です。
ピノ・ノワールは他の品種とブレンドされることは非常に少なく、それというのもピノ・ノワールは単一種でも非常に優れた魅力があるからです。
シャンボール ミュジニー 2013の料理の相性
ローストビーフなどの肉料理はもちろん、お寿司にも合う赤ワインで、鴨肉や仔羊のローストなども相性ぴったりです。
シャンボール ミュジニー 2013のまとめ
この「シャンボール ミュジニー 2013」はブルゴーニュの男性的なワインとは一線を画す繊細な女性的な魅力に富んだ官能的ともいえる味わいが絶品の赤ワインで、特に肉料理にぴったりの赤ワインです。また、お寿司にも合うところが心憎いといえます。
色合いからアロマ、その果実味を凝縮した深い味わいは、誰もが魅了されるに相応しい赤ワインで、その手間暇をかけたワイン造りによって生み出された傑作品の一つといえます。また、その女性的な雰囲気はこの「シャンボール ミュジニー 2013」の際立つ特徴と言え、そこから醸し出される官能的な味わいは他の追随を許さないユニークな赤ワインと言えます。その繊細な味わいが解れば、ワイン通と言えるのではないでしょうか。
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