ここでは、ワインの楽しみ方についてご紹介したいと思います。
ワインは「Taste」
英語でお酒を飲むという表現では、「Drunk」という表現を使います。この言葉の意味には、「液体を飲む」のほかに、「アルコールを飲む」という意味が含まれています。酔っ払いや軽度のアルコール中毒の方を「Drunk」と呼んだり、ビールやウィスキーなどの、アルコール類も、「Drunk(飲む)」の表現を使います。しかし、ワインを飲むときには、「Drunk」という表現を使用せず、ワインを味わう「Taste(味わう)」の表現を使用します。つまり、ワインは酔うための飲み物ではなく、複雑な味、香りを味わい、色を目で楽しむのがワインという飲み物なのです。
ワインの楽しみ方
ワインを楽しむために、次の3つのステップを順序よく楽しみましょう。
Step.1 色を楽しむ
まず、適温のワインを用意しま。抜栓後グラスにワインを注ぎます、このとき赤ワインならグラスの5分の1ぐらい、白ワインなら少し多めの4分の1ぐらいで、スパークリング・ワインなら半分以上でも大丈夫です。それ以外は、グラスの半分以下にしましょう。
グラスにワインを適量注いだら、白地のものをバックにグラスを傾けてみると、グラスの上から下方向に掛けて、ワインのグラデーションが楽しめます。赤ワインだと透き通った赤紫から濃い赤紫、白ワインだと、薄黄色から黄緑っぽい黄色、色を見ることによってワインの状態、ボディや、甘辛度の具合がある程度予測が出来ます。
Step.2 香を楽しむ
ワインの色を楽しんだ後は、ワインの香りを楽しみます。ワインの香りには舌での味わいに匹敵するほどの奥行きがあります。
グラスに入っている適量のワインの香りをかぎ、香りの強さ、特徴を感じとります。次にグラスを回しながらワインを空気に触れさせます。グラスを回すことによってワインが空気と混ざり、酸化進むことによって、ワインがまろやかな味わいになります。また、香り成分が蒸発し、グラスの中に溜まっていきます。グラスにワインを少量しか注がなかったのも、ワインの香り成分を溜めるスペースを作るためです。ある程度回したら、グラスに鼻をそっと持って行き、グラスに充満した香りを楽しみましょう。先ほどとはまた違った香りが楽しめると思います。
Step.3 味を楽しむ
Step.1・2の次は、いよいよ舌で味を楽しみます。
まず、軽く一口ほど口の中にワインを優しく持って行き、味の第一印象を感じとります。その後、ワインを飲み込まず、口全体に広がるようにワインをころがします。そうすることで、香り成分が蒸発し口の中から鼻腔へと抜け、先ほどとは違った味わいとなります。舌触りと味を楽しんだ後は、飲み込み、口に入ってくる空気とともに口全体に香と味が広がります。その余韻も楽しみましょう。